全ては自分のため
私はいつも
「犬を残して先に死ぬわけにはいかない」って言ってる。
これはもちろん、犬の命を預かっているのだから当然。
それに、どんなにかわいがられていた子でも
飼い主がいなくなった途端に
「無用の長物扱い」
される話しを何度も見聞きしてきた。
大事な我が子を路頭に迷わすわけにはいかないのだ。
だけど
これも突き詰めれば自分のため。
愛犬を路頭に迷わすような事態になったら
死んでも死にきれない。
そう、自分がつらいのだ。
自分がつらくならないように
予防線を張って
精一杯頑張ろうとしている。
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愛犬に手をかける時間は
私の中で最大を占める。
できるだけのことはしたい。
もちろん愛しているし、大切だから。
そして
いつか必ず来る、見送るその時にする後悔は
できるだけ少なくしたいから。
先代犬を見送るとき、私は後悔の塊だった。
本当に辛かった。
自分を責めて続けた。
もうあんな思いはしたくない。
ぼら、結局突き詰めれば
全て自分のためなのだ。
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子供の将来が心配?
将来、子供が困らないように?
将来、子供が苦労しなくていいように?
自分が、子供の将来を心配しなくていいように、じゃない?
将来、自分の子供が困っている姿を見たくないから、じゃない?
将来、自分の子供が苦労するなんて
想像するのも耐えられないから、じゃない?
本当に困るのは誰?
本当は、自分の心を落ち着かせたいからじゃない?
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突き詰めれば、全ては自分のため。
そういう風にできている。
自分のため。
自分を守るため。
自分を守り、命を存続させること、
生き続けることが使命なのだから。
自分の命と生を守る責任があるから。
なんとしても生きる。
きっとこれも本能。